屋上緑化のポイント
株式会社環境技術研究所

2003.04.28 スタート ゴールデンウイーク特別企画 不定期連載もの           前橋工科大学 建設工学科 梅津 剛



04.28
屋上緑化がもたらす利点とはなにか。

人をして言わせることには、まず、
「いやあ、直撃直射日光を植物が吸収してさあ、建物内の断熱効果があがるんだよね。」
「そうそう、そんで、ただ日光を反射して、飛び散らすだけじゃなくてさあ、植物が吸収すんだよ。」
「は?植物が日光を吸収するの?」
「んだ、そんで、光合成というありがたい生理現象でだな、植物は大きくなっていくのだよ。」
「ふーん。んじゃ、ばんばん植えよう。さあ、やろう。すぐやろう。なに植えっかなー。くわくわ。」
「ちょいまち、今は利点のはなすだよ。利点をもっと並べよう。」
「美しい!」
「そおねー、緑は、いーからね。こう、あおあおとしてさあ、都会の中の緑をたくさんふやしませう。」
「いやー、いいことばっかりじゃあん。なんで?、みんな、もっと早くやら無いんだろう?フシギー。」
「まったくだねー、日光を吸収してふく射熱をへらすだけじゃなくてさあ、蒸散という効果で、気温を下げるしねぇ」
「ナニ?じょうさんて。蒸発じゃないの?」
「ないの。もつろん、蒸発もあるけど、植物の葉っぱから水分が蒸発する現象は蒸散て、いうんだよ。英語だと舌カムよ。」
「ふーん。ま、いいや。屋上緑化って、すごいねー」

「いや、それがね。」



04.29
「屋上に、いこう!」「うあーぃ。天気も、いいしねー」
「おー、さわやか。春の日差しとあの赤城山!おっとこちらに榛名山、おおなんて爽快な青空。そして、遠くにみゆるは、天下の富士山」
「あ、あれね。あれ、あさまやまね。その手前が妙にでこぼこ妙義山ね。」
「いやー、すばらし」
ぴゅー
「おおおおおお、風が吹いてきたぞー」
てかてか
「あっついねー、4月も終わりだってのに、今日は。」
ばたばたばたばた・・・
「あっ。はと」
そうです。屋上ってのは、なんと敵が多いことか。穏やかなうす曇一杯の爽快な日ばかりではありません。
夏には、目玉焼きできるほどの灼熱の日差し。時として命を奪わんばかりの集中豪雨に巨大台風。
秋には風に乗って運ばれる木の葉と虫の軍団。伸びきった枯れた草。
冬には赤城おろしで大根おろし。一日中氷点下の気温。北風。からからの湿度・・・
そして春、春一番と、はとの軍団。そして梅雨のながあああぃ雨。
でたまに、酸性雨(現在調査中)
屋上は、季節の気候の影響を、心一杯胸一杯、の浴び浴びなのです。(・・・・・・日本語か?)
もちろん、500階建てのビルジングであれば、そこはそれなりの環境となるであろうし、平屋の屋根ならそれはそれなり。
場所により建物により緑化方法は異なるでしょう。しかし、地面で草植える世界とは、比較にならないほど過酷な状況に
置かれることは間違いアリません。
「ふーん。そおおかぁ。そうすると、こりゃけっこう、難しいイね。屋上緑化って。やめよかな。」
「まずまっとごやぇ。ともかく具体的に、欠点や注意点を、さっそくならべてみませう。」
「よおぉーし、んとねー、まずねー」


05.05
「なんつっても、風だな・・」「げほっ、げほっ、ううっ」
「最初は、生やしたいわけですね。とにかく生やしたい。季節のいい、穏やかで日差しが良いから花なんてステキ!って思うわけです。」
「うん、花なんで、いーねー。赤青黄色にシロ、風でゆらゆら」
「でもね、そこにぴゅーと風が吹いてきます。ぴゅーならいいんだけれど、ぐわしゃーどひゃーんぴょろぺー、ぐばわぅーって吹いてくる。」
「ぐばわぅー、ですか?」「そうです。」
そう、植物の選択の始まります。屋上に植生を考える際、根床をどうするか、気になりますね。
保水性が大事だといい、吸水性が必要だと考え、そして、はえにはえる根床を構成し、よくよく間が手見ると「強烈なる重さ」や
「頑丈すぎてめちゃくちゃお高い」やら、「おい!どうやってそんなものを屋根まで運ぶ?」やらの障害が発生するでしょう。
それにもまして、時としてお忘れになるのが、年に数度やってくる「風速20m/s」の世界です。これは、たった数分で良いのです。
風速のエネルギーはその3乗に比例します。ですから、5m/sの風と15m/sの風では、その差は3倍ではありません。9倍のエネルギーを
持っているのです。20m/sの風が吹く屋上には、とても立っていられません。それを、まともに受けるバケット。さあ、想像しましょう。
「そんな、風、ほんとに吹くの?たまにしか、来ないんじゃない?だいじょぶだよ。」
真冬。人々は屋上緑化のことなどすっかり忘れ、冬特有の「異常乾燥注意報」がでて、そして、思い起こせばいつ雨ふったっけ?の
その日、のもすごい北風が、バケット根っこごとふっとばす!そうです。季節全体を考慮して、一番忘れてしまうそんな日和に。
真夏の台風だけでなく、危ないのは、からから乾燥時の根っこさっぱりの時に、やってきたりするのです。

「風かー。お天気続きも、大雨、長雨も、大変だねー。うーむ。それで?屋上緑化って、なにを植えればいいの?
植物はどんあものが、適しているの?どうやって植えるの?肥料はやるの?水はかけるの?雨だけでだいジョブなの????」
「とっとっと・・・」



11.05
だいたいねー、4月にはじめといて、11月までほったらかすとは、いったい何?いやー開発センターOpenしたのが、5月12日でさー
ピカトープインテリアの設計製作が完了したのが6月1日でさ、10連タンク養殖装置に、ヒラメの大ジャンプ水槽に、
Yamato180cm水槽に、90cm稚魚飼育水槽に、屋上のおんだされに、脱窒装置の販売にぃ、まあ、いろいろあったわけよ。
あ、ナニ?
そうか、屋上緑化だ。

〜新しいことわざ集〜
屋外ビオトープ、天気のいい日は気にするな。気にしていいのは極悪天候。めったにないけどあったらオジャン。
屋上緑化、はえて喜び、すぎて大苦労。
春に始めて冬には枯れ枯れ、次の春にはすっかり飽きてる。
「メンテナンスなしなんです」こんな言葉にだまされる。この甘さ、マルチ商法じゃあるまいし。
水はかけません、もいいけれど。それじゃ生えません。生えすぎます。のどっちかだな。
草が生え、虫がやってき鳥も来る。循環型社会、虫も鳥も、入ってます。
安くあがらし、高くメンテ。そしてイニシャライズに作り直し。それもまた趣味のうちならいいけれど。
閉鎖型、そりゃちょっとは高いけどね、屋上でも蛍は飛びます、今年100匹、来年もあったら、500飛ぶんだが。

おしまい。
屋上緑化情報など、それぞれその他は、大発明綴


おっと、時間だ。このシリーズは、あっという間に、これでおしまぃ です。(oo)