序章     現状を知るべし
   それはそれは2001年9月某日の話です。 その頃、梅研の成虫ホタルは平均2〜4匹でした。ホタルの研究をしているのには もの足りないと感じ、真冬にホタルをたくさん飛ばそうということでこの壮大な計画が 立ち上がりました。
   どこまでやれるのか!? 梅研のすごいところを御見せしましょう。 目標100匹ですよ。



100匹ってこんな感じ?


 第一章  幼虫から丁寧に
  ホタルは幼虫期を水中で過ごし、上陸して蛹(さなぎ)になり、成虫となって空を舞います。 梅津研究室には卵から成虫まで、ホタルを移動させないで飼育できる 素晴らしい装置があります。 しかも水換えは長期に渡って不要。 素晴らしい装置ですと、早くして5齢になった幼虫は他の幼虫を待つことなく、 上陸します。これでは同時に見ることなくこの計画は終わっちゃいます。

   しかしながら、目標は同時に100成虫の光を眺めることです。それではいかん(駄目だ)ということで、 早く大きくなった幼虫には水中で待ってもらうことにして、幼虫をバット飼いすることに決定。

バットの写真です。白いのは脱皮後の幼虫です。
bat 飼育のデータ。
すぐに大きくなった幼虫が果てしなくサカマキ貝を食べそうなので、 また別にバットを用意しました。
右の写真は、果てしなく成長した幼虫の食事の様子です。黒くて分かりづらいかな。
上のデータを御覧になった方は気づいたと思いますが、 何せ濾過装置がついていないから、水換えを毎日のようにやってます。 この続きは第二章で。。
  って思ったらエサの紹介を忘れてました。 この飼育でホタルに与えている主なエサはサカマキ貝です。これは強力です。 常に出前の人がドアに立っている状態です。
左の写真はサカマキ貝です。 真中はなんと、貝の天敵であろうヒル。 右は貝採りには欠かせない長靴。結構お気に入り。


 第二章  バット飼いの恐ろしさ
  11月1日の出来事でした。 この日の水質検査でバット飼育の恐ろしさを身にしみて感じました。 この日までの飼い方は、エサ(サカマキ貝)を食べる量だけ与え、 水換えを毎日のようにせっせとやっておりました。
  ところが11/1の朝、学校に来て大バットを見ると水が濁っている。 その瞬間、嫌な光景を見た。幼虫の死骸である。 これはいかんと思い、すぐさまアンモニアの測定を行った。値は3.92mg/L。 私は生物学者ではないので、この数値には怖さを感じなかった。 がしかし、 熱帯魚飼っている人 の話によると1.0mg/Lを超えると危険値らしくて、 3.92mg/Lという値は速攻、水換えするものだということでした。

  この事件をきっかけに梅津先生から新しい装置の話が出てきましたとさ。
この続きは第四章で、
貝の養殖を始めました。この言い方、冷やし中華みたい。
サカマキ貝の育つスピードは平家蛍に比べ、遅い遅い。
右の写真はサカマキ貝の卵です。なんと、ゼリー状。
下左の写真は炭素繊維を吊るして。
下中央はカワニナとサカマキ貝(大きいのがカワニナ:源氏蛍の餌)
下右は200倍ーサカマキの稚貝:恐らく1mmもない。


 第三章  上陸大作戦
  bat飼育の幼虫が大きくなり上陸したそうに、動きが活発になってきたとさ。 夜、周りを真っ暗にして幼虫を見ると光ってその様子がよく御分かりになります。 これはこれは上陸させねばと思い、上陸の準備に取り掛かる事に。
しかし、幼虫を放す予定のホタル小屋は土が湿りすぎて良くないと、 新たに土を盛ることになりました。
左は初工作!のアクリル製上陸板。 中央は設置後。
11/2に100匹、11/4に200匹、土がある装置に放しました。
左は大きい幼虫のかたまり。 中央はその日の夜、早速上陸していた幼虫。 右は土の上を歩いていた幼虫。
この上陸作戦がうまくいったのかは 「今日の成虫は?」11/22以降を参照してください。


 第四章  新装置作成
  二章で、アンモニア値が3.92mg/Lを示した時からホタルを上陸させない 装置の開発が行われました。
新装置に必要な項目は、
1. 幼虫を上陸させないようにする。
2. 濾過装置を付ける。だって、アンモニア値が高かったもん。
3. 大きくなった幼虫を容易に取り出せるように。
4. 小さいビーカーが入ること。

これらの点に着目して、梅津先生から炭素繊維を濾過材とした装置のアドバイスを授かり、 半日かけて、やっとこさ完成。パチパチ

装置完成!! かっこゆい。
水循環を確かめてっと。

 第五章  エサ
  平家ホタルの餌はサカマキ貝。←これポイント。 私の観察によると、これは大の好物であると思われる。 しかし、サカマキ貝11月になってから採れなくなってきた。これはいかんいかん。 そこで、貝ではない餌の登場です。
まず、第一弾マグロのご登場です。
左は生のマグロ。すごい人気です。次の日にはなくなっていました。 なんだよぅ、こいつら贅沢。
中央、冷凍させたマグロ。くぇ、くぇって思ったらまったく人気なし。ちぇ。
右、第二弾シジミ、これは前から当研究室では手軽なエサとして流行っていました。 しかし、ホタルは全部食べてくれない。
第三弾はホタテです。下の写真を見ても分かるように、これはいい餌として期待大! シジミより上。



第四弾として、私の故郷長崎にてジャンボタニシを捕獲して参りました。 捕獲目的はホタルの餌として成り立つのか!?です。

今回はジャンボタニシの大きさを御見せします(下の写真)。 かなりでかかです。最初見たときは石ころかと思い、発見できなかった。

 第六章  アピール大作戦
  この章は番外編ということで。それは突然やってきました。 11月27日の深夜、学校の某所でホタルの光が見えてしまうことに。。
  梅研最後の砦と称されている木村氏が暗室箱を作成しました。 これが不器用で大変でした。 その頃、杤岡氏は梅津先生に棚を貰って、整理整頓していました。 恐らく、最後の杤岡氏の整理整頓でしょう。
まぁ、それはいいとして。好ましい時間帯は7〜9時かな、特に学校が暗かったらOK。 日によったら、見れたり見れなかったりだから、今の所このアピールはご愛嬌ということで。

 最終章  NHK放送


 外伝  幼虫を一齢幼虫から育てる
飼育 データ
  幼虫飼育装置が完成したので、幼虫を一齢幼虫から育て、 平家蛍の育つ様を観察することに(11/28スタート)。 私が帰省するまでに5齢幼虫になるのか!?

  スタート日: 商品小型 から160匹の産まれて間もない一齢幼虫をスポイドで集め、幼虫飼育装置に放出。。。 その前に余談をお一つ。。。産まれたての平家蛍の幼虫はなんと約3mmの大きさ。 それでは、1cmあるサカマキ貝を襲えません。 サカマキ貝の稚貝は約1mmからスタートします。 こりゃ丁度いい、うまく出来ているんだな!と思い、 10日ほど前からサカマキ貝(20匹?、我々は「個」と呼んでるような) を入れて、卵を産ませて準備してました。

前に載せた写真とダブりますが、
左は一齢幼虫を160匹集めたビーカー:黒い糸状が一齢幼虫。
中央は一齢幼虫の食事どころ、エサはサカマキ貝の稚貝。←100倍
右は前もって準備したサカマキ貝の卵。
  12/3: なかなか一齢幼虫が脱皮しない日々が続き。 それを見た梅津先生によると、早いやつは3日で脱皮するらしい。 スタートから1週間は経っている、こりゃいかんばい、エサを沢山補給。
  そしたら二日後、2齢幼虫現る。という現象が起きました。 サカマキ貝を大事にしていたけど、どんどん与えて、3齢幼虫にすることを決心。
左の写真は2齢幼虫の捕食の様子。 中央はその拡大写真。


  12/19:ペースは遅いながらもすくすく育ち、 ついに3齢幼虫が出現し始めました(22日目)。 この頃からサカマキ貝を採取出来なくなり、 定番のシジミへと幼虫の餌は移行してゆくのです。

下の写真は三齢幼虫の生き様。
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