平均流速でのベルヌーイの式と補正係数α
ちょと、ややこしい話じゃが・・・・
「記号では、u と U ですね。」
ベンチュリー管では、平均流速U を用いて、計算式を導出しました。
考える流速が、ある1点のものなのか、または断面での平均流速としているのか?
この区別は、常にはっきりとさせたいものです。
実用上、多くの場合には、流れを1次元的に扱うために、平均流速を用いることが多いはず。
本来は、流線上で成立するベルヌーイの式で、
u2/(2g) + p1/(ρg) + z = H
と小文字のu を使うことになりますが、
断面での平均流速U で考える場合には、補正係数αをくっつけるのが
一応、厳密な表記です。
αU2/(2g) + p1/(ρg) + z = H
「なに?この・・・補正係数αってのは?単位は無次元量ですね。」
補正係数αは、異なる流線の束を集めた断面で、ベルヌーイの定理を立てた際に、
各流線で異なる速度のばらつきによる差を補正するものです。
実際問題に適用していくと、例えば下図のような断面の河川にもベルヌイたくなりよね。
「おー・・・見事な自然河川と言う感じの断面ですね。こんな断面の川にもベルヌイれるんですか?」
いえ、ベルヌーイの定理を適用できるかどうか、ではなく、どうしたら、適用できるか、
ということを考えたわけです。
なにしろ、上図のような浅いところも深いところもある河川断面で、たった一つの平均流速Uで
エネルギー保存を考えるわけですから、ちょっと無理があります。
そこで、補正係数αを導入し、断面内での速度分布に応じて、この係数で補正するとしたわけです。
「なるほど・・・」
もうひとつ、流管が曲がっている場合、実際には、外側の流線には遠心力が加わるため、
一本の流管内でも、内側と外側の流線ではエネルギー量が異なるのです。
厳密的にはそうしたエネルギー差を考慮して、平均流速を使いたい・・・
というわけです。
「曲がりね・・・確かに、遠心力が作用するか・・・。
まぁ・・・・気持ちは解りますが・・で補正のαってどれぐらいの値なんですか?」
計算式があります。しかし、水理学の講義の中では、補正係数の説明はしても、
演習の計算ではα=1.0とし、実際には使いません。
乱流となる場合にはα=1.1 である、断面で流線が上に凸と下に凸ではαは異なる・・・、
などの解析が行なわれましたが、
総じて実際問題を解く際には、α=1.0 としてもそれほど問題は無い。
と言うのが・・・私が様々な水理の本を読んで得た見解です。
簡単な水理学の本では、補正係数αの説明も無いくらいですから。
「じゃ・・・なんで、こんな説明をしたの?」
まぁ・・・ウンチクですね。と、いうか、ベルヌーイの定理の説明を受けてから、
徐々に応用問題に入って・・・はっと気付くと、αなる係数がくっついて、
びっくりする人が多いのではないかと思ったので書きました。
と示した上で、
このEELNEWSでは、そんな計算はしないので、
今後は補正係数αは省略します。
平均流速を用いたベルヌーイの定理の補正係数α。
その必要性を、なんとなく理解しつつ、
α=1.0でいきましょう。
管路の流れとエネルギー損失
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Associate Professor Maebashi IInstitute of Technoloy |