エネルギーの単位と言えば・・・・ジュール J
「なんか・・・壮大な話ですね。ジュールですか・・・」
そう、ジュール。ではその正体は?
力×距離 です。距離は力の方向に対して、です。
力のモーメントも同じく単位は、力×距離ですので、御注意下さい。
力の方向に対しての距離をかける、これがジュール。
ジュール J の単位を見てみましょう。
[J] = [N・m] = [kg・m/s2 ・m]
「なるほど・・・質量×加速度×距離というものが、エネルギーと呼ばれる量なんですね。」
そうです。しかも、別名で、仕事とも呼ばれます。
「しごと?」
そう・・・・例えば、20kgの米を持って1km先に配達すると、仕事した気分になるでしょう。
「はぁ・・・・まぁなりますかね。いくらくれる?」
で、・・・・例えば、20kgの米を持って1km先に配達すると、エネルギー使うでしょう。
「そりゃ、使うでしょうね。腹も減るかも。」
そんで、・・・・例えば、20kgの米を持って1km先に配達すると、汗もかきますよね。
「ひたいに背中に汗だらけです・・・ってナニそれ?」
このジュール、質量×加速度×距離 は、熱量の単位でもあるのです。
「ぉい!そんな説明でいいのか?」
まぁ・・・ニュアンスですよ。ニュアンス。これで、エネルギーの単位がジュール J=N・mと理解してくれれば。
そして、それは仕事や熱量と呼ばれるものであることを、ちょっと言いたい。
ところで、 圧力の単位は Pa =N/m2 でしたね。
「はぁ・・・。なんか関係有るの?」
ジュールJとPaを無理やり結びつけて見ましょう。N=Pa・m2 なので、
J = N・m = Pa・m3
なんてのに、なりますね。
「なんか・・・仕事 = 圧力×体積・・・って感じだけど、意味有るの?」
おー・・・なかなかいい感じです。そのうち、この意味が解るかも。
さぁ静水圧が終わりました。いよいよ、最後のテーマ!流れている水の力学です。
ここでは、2つの保存則が登場します。
一つは、量が保存される、ということ。
もう一つは、エネルギーが保存される、ということです。
「量の保存とエネルギーの保存ですか・・・・難しそうですね。」
そーですねー・・・・なんかこう、そういうもんだろうなぁ・・・という理解力が欲しいところです。
「おさらいって・・・ボク知らないけど?」
物理学の基本なので、大部分の大学教員は、そんなの常識、学生は絶対知ってるもんだとかんぐって
ハナシを進めます。
「み、みんな・・・知ってるもんなの??そゆの。」
いや、私の経験上では・・・・90%の人は知ってません。
話初体験って感じです。忘れてるって感じでもなぃ。
でも、これをくどくどやって水理学を進めると、10年ぐらいかかっちゃいますので、
私も はしょる しか無いわけです。現実では。
「ハー・・・そんなもんですか。」
まずは・・・・位置エネルギーと運動エネルギーの関係からです。
ボール上に向かって投げると・・・・ボールの位置が高くなるに従って速度がゆっくりになって・・・・
で、最高の高さに達した時、などを見つめながら、我々はしみじみと、思うもんです。
”ぁあ・・・・ボールの持っていた運動エネルギーが、位置エネルギーに変わって・・・・
一番高く上がった時、全ての運動エネルギーが位置エネルギーに変換し、
そして、そのあとは、位置エネルギーが再び運動エネルギーに変わって・・・・
加速しながら落ちてくるんだなぁ・・・・・いてっ顔に当たったぞ。”
「そ、そんなの考えてボール投げてる人、いませんよ。」
でも、この位置エネルギーと運動エネルギーのエネルギーが移行するハナシはみんな知ってますよね。
「まぁ・・・気持ちは解ります。」
じゃ、式に書いて下さい。
「げっ。それは・・・無理です。」
じゃ、書きます。
で、等加速度運動の話です。
ボールを投げ上げる運動は、重力加速度g が一定な加速度として作用するので、イメージしやすいでしょう。
損失エネルギーは当然無視ですから、このさい、大気はゼロとしましょう。
「く、くるしい・・・・」
鉛直方向にz軸をとります。さぁ、質量mのボールを上空に真っ直ぐ放り投げますよぅ。とりゃー!!ひゅーん・・・・・
「あーボールが上がってく〜減速しながら・・・段々遅くなってるけどまだ上がってるな・・・・・」
では・・・
あるときのボール位置が z0で、その時の速度が u0とします。
で、時間 t 後の 速度 u は? u = u0- gt です。
こっから、 t = ( u0- u ) / g という関係が得られます。
等加速度運動なので速度が一定に変化しています。そうなると、
進んだ距離 z - z0 は、
t時間の間の 平均速度 × t となります。
平均速度 = ( u0 + u ) /2 ですね。それを使って進んだ距離は、
z - z0 = ( u0 + u ) t / 2 となります。
で、 t に、t = ( u0 - u ) / g を代入すると、
z - z0 = -( u2 -u02 )/ (2g) となって、
u2 - u02 = -2g ( z - z0 )
という式が得られます。
「もー・・・・なんだかわからないけど、ちゃんと考えればきっとそうなるんでしょうね。」
この式を書き直すと、
u2 + 2gz = u02 + 2gz0
となるので・・・・・両辺に、ボールの質量をmとして、m/2 をかけます。
すると・・・・
mu2/2 + mgz = mu02/2 + mgz0 = 一定
ほら! 運動エネルギーと位置エネルギーを足したものが一定です、というエネルギー保存式が
得られるというわけです。
「ひぇ・・・・いつの間に・・・なんか騙されたかのようだ・・・」
この式から、物理学では、
mu2/2 を運動エネルギー呼びます。:単位は kg m2/s2 = kg m/s2 ・ m = N・m = J
「1/2は絶対にいるんだね。」
いります。平均速度を用いたときに1/2が参入しています。そして
mgz を位置エネルギーと呼ぶのです。単位は kg・m/s2・m = N・m = J
「なんか・・・当然のごとく、単位が合っていて、しかもジュールだ。」
【そこで一言】
質量 m の運動のエネルギー保存式
運動エネルギー + 位置エネルギー = 一定
mu2/2 + mgz = const.
こっから、水の流れのエネルギー保存を考えるのは・・・
次回の話
|
Associate Professor Maebashi IInstitute of Technoloy |