活性炭が硝酸塩をスッたとき(08.09.03)


というわけで、

「60cm水槽で、使い古しの円柱状活性炭を、下層濾過に使った、
グッピー過密飼育水槽を作って、
こども科学教室でグッピーを触ってもらった。

そのため活性汚泥を良く鍛えた、
というわけですね。」

と い う わ け で す。

「まだ、ぜんぜん、硝酸塩を吸うとかいう話になってませんけど。」

ぁ。もうすぐ。もうスグです。



通常、微生物を大量に投与し、硝化反応が顕著におこる水槽では、
10日もすれば飼育水は充分に茶色になっていきます。

これは、フミン酸というものの発生が原因で、フミン酸は言うなれば微生物のカス。
微生物自体がこれを分解してくれませんのでどんどん色が茶色く濃くなっていきます。

ところが!
この活性炭水槽では、づーっと透明な飼育水のままで、半年以上も続いたのです。

「だって、
下層濾過材を全部、活性炭にしたんでしょう。

活性炭の吸着効果でそのフミン酸とやらが吸われ続けたんじゃないの?」

きっとそうなのでしょう。

別に珍しいことではないのかもしれませんが、
あれだけの数のグッピーを飼育し

それを維持するための餌として1日1gも投与し、
水換えもせずに、数ヶ月間、
透明でピカピカ。

これにはちょっと驚きました。オゾンが要らない。



「わかりました。硝酸塩吸う話には、もう、一生たどり着けないってことなんですね。」

ぁ、もうちょい、もうチョイです。



2007年5月に製作し、8月にこども教室で水槽が出張し、
その際には水を交換しましたが、それ以来ずっと水を換えず、
餌をやり続け、グッピーを飼い続け、
そして年が開け春が訪れ夏が到来しました。

本年7月。
この活性炭水槽をしみじみと観察し、なんかへんだなぁ?と思ったわけです。

「お、いよいよ、硝酸吸うぞ。」

相変わらず透明でキレイ。

そして

汚泥が無い。

「は?」

汚泥があまり目立たないのです。水槽に、浮遊物もない。

普通は水槽低層にねっちょりと茶色の泥が溜まって行くものです。

最初は隙間だらけの活性炭群の間に汚泥が詰まっていって、エアリフトポンプは

げぼげぼ

言う筈なのです。

もちろん、炭素繊維は吊ってあります。
しかし、その炭素繊維も、汚泥がほとんど付いていません。

「なんだろう?活性炭を濾材にすると、汚泥が減って行くのかしら?」

そんなこと、ある わきゃ ねー、と思いつつ、ちょっと再現実験をしたくなったのでした。



うーむ・・・根本君、ちょっと活性炭で遊ぼう。

ということになりました。

吸う、 はなし は?」

きました!これからです。



さぁ、どんな実験をしたかの詳細は、nemotoサイトをご覧下さい。

「あっ、増えてます!でも、・・・中身が ありません。」
(2008.09.03 23:55現在)

簡単に説明すると、

活性炭を下層濾材とし、

大量の活性汚泥に浸し、

エアリフトポンプ循環で、

魚を飼わずに餌をやる、

という むなしい実験です。

対象系(比較するもの)として、活性炭無しで同量の活性汚泥だけの循環、というのも
作ることにしました。

左が活性炭で下層濾過、右は濾材無しで下層濾過(?)

↑鍛えつつも貧栄養状態にした臭くないけどすごく濃い活性汚泥

この活性汚泥を、一つ上の写真の2この実験容器に入れて、
果たして、

【活性炭下層濾過+高濃度活性汚泥】の将来性はあるのか?

という実験をすることになりました。


「なんか・・・、変わってますねぇ。

普通は、活性炭を下層濾過になんて使わない、

というか、
活性炭を微生物の棲みか(生物膜)になんて使わない。

それから、
活性炭を生物膜に使うにしても、こんなに大量の汚泥を入れたりしない。

濾材が入っている意味がなさそう・・・・
おこられませんか?こんなことやって。」


そうです。総合的に評価すれば、活性炭の使い方がまちがっとる。

意味ねェ、そんな実験・・・・

と言われる可能性巨大です。

でも、

活性炭はこう使えああ使え、

何しなきゃだめ、こうしなきゃだめ、という既知からの断定的な思考からは、

「新しいことは、生まれない。」

そうです。とにかくやってみることから始まります。


根本くーん。なんか、面白いこと解りましたか?と聞いたところ、

”活性汚泥だけの場合と比べると活性炭+活性汚泥の方は、異様に硝酸塩が少ないですね。”

との答。

「やっと。  やっと、始まったんですね・・・」(涙目)

ほぅ。そんなに吸うのか。その使い古しの活性炭が硝酸を。

へんだなぁ・・・そんなに、活性炭で スッたかなぁ?

そのカタカナ表現だと、活性炭という台で500回転ぐらい回した後のサイフのぞく雰囲気ですね。」

前にNorikoがやった時には硝酸はそれほど、吸わなかったと思ったが・・・

”彼女がいじってたのは球状活性炭だったからじゃないですか?”

うーむ。よし、根本君やろう。次の実験、吸え吸え実験だ!

”す、すえすえじっけん、ですか。”

そうだ、名づけて

活性炭、硝酸吸って、大賞賛 実験

だ。



500ccのビーカーに200gの活性炭を、入れる。
もちろん、活性汚泥は入れません。

水を100cc入れると、ひたひたになる。

よしよし、この状態でいこう。これが攪拌せずに、対流無しに、
活性炭に硝酸塩を反応させることができるベスト状態だ。

この、活性汚泥培養タワーから取った水、
薬品ではなく、微生物が作った生の高濃度硝酸液体じゃ。

滅多なことでは手にはいらんぞこれは。ナマじゃからのぅ。pHも7.5だし。

硝酸塩濃度は240mg/Lもある。これを浸すのだ。やれー

”へーぃ”



1時間後

”へ、減りましたー・・なんと30mg/Lです。”

おー吸ったなぁ。210mg/Lもスッたか!なんか、まだ吸いそうだね。も1回やろう。

”へい”

240が70になりましたー。

吸ったなぁ。なんか、まだ吸いそうだ。も1回やろう。

”へい”

240が100になりましたー。

吸ったなぁ。なんか、まだ吸いそうだ。も1回やろう。

”へい”

吸ったなぁ。なんか、まだ吸いそうだ。も1回やろう。

”へい”



これを延々と朝まで、続け、その後も数日続けたのです。


「なんか、良くわからないけれど、濃い硝酸塩溶液に
活性炭を浸して、硝酸塩を吸わせてから

その水を捨てて、

また濃い硝酸塩溶液に

再び浸した、その繰り返し、ってわけですね。」

そうです。さすがに段々吸わなくなったので、やめましたが、

今回の実験で、

200gの活性炭が吸着した総量は、
約750mg
だったのです。

簡単に言えば、200gの活性炭が750mg/Lの濃度の硝酸塩溶液1リットル分を吸ったのです。

「でも、50リットルなら濃度は15mg/Lだよ。たいしたことないじゃん」

いや、それでもすごい、と私は思いました。

何といっても高速ですから。


「そうなると、ネギとの戦いになりますね。活性炭VSネギ だ。」

うむ。


でも、ネギと活性炭を、どのスケールで対等と扱うかは難しい。

重さ、体積、値段、扱いやすさ、見栄え、などなど・・

「においでは活性炭の大勝でしょうね。」

うむ。いかにネギが硝酸を吸うからといって、何日も相手にできん。
腐ってとろとろで、目まいのする香りを放つ。

「洗えば使える、長持ちするという点でも、活性炭の勝ちですね。」

うむ。吐き出し実験はまだ途中ですが、活性炭は再利用できますからなぁ。

でも見栄えは、ネギではないかな?

「活性炭です。」

価格はネギだろう。

「活性炭のほうが安いよ。食べ物をそんな風につかってはいけません。」


「なんか、ネギにいいところあるんですかね。」

あまったネギを使えるところかなぁ。



【そこで一言】

あまったネギの使い道



おっと、時間だ。今日はコレまで。

株式会社環境技術研究所
前橋工科大学梅津研究室
Editor (oo)Tsuyoshi UMETSU Ph.D.
Associate Professor 
Maebashi IInstitute of Technoloy