ろ過、濾過、ろかの話ス、第一話(2004.06.21)
今日は濾過の話です。
パソコンで漢字変換すれば濾過なんて直ぐに表示できますが、実際書いてみろ!といわれると
私には絶対にかけん。漢字というのは良いもので、「ろ過」と書くよりも、こう「さんずい」に
なんかあるなー、と思うと、しみじみと雰囲気が伝わるものです。

水をキレイにしたい。よしっ、ろ過しよう。

濾過は、大きく分けると3種類です。

物理ろ過 -- 水中の浮遊、流動するゴミを、分離します。付着吸着凝縮、そして排除です。

化学ろ過 -- 電気、薬品、オゾン,酸、アルカリなどを使った様々な化学反応で、水を浄化しようとします。

生物化学ろ過 -- 微生物の摂食反応によって、有機物や栄養塩類を分解します。



興味のあるところでは、

「まんず、理論や体系別はどうでもいいから、実際にどうすればよいのかを教えて!!」

そー、要は水がキレイになればいいの。

いやぁ、生き物が生きられればいいんだよ。

え、わたし濁り取りたいんですけど。

だから、水換えは面倒なんだってバ!

は?汚くなったら換えるしか、ないんじゃないの?


水槽で水棲生物を飼育することを想定します。

蛍の幼虫、金魚、コイ、亀、メダカ、グッピー、アロワナ、ディスカス様。

水中で呼吸するものも水中では呼吸しないものも、
とにかく、そいつらに、与える餌は水の中です。

そして、出すうんちは、水の中。

そして、息絶えるのも、水の中。

うむむ・・やっぱり水は汚れますね。


シリーズ掲載モノとして、第一回目は、やっぱり
環境技術研究所らしく、「生物化学ろ過」です。

「新品の30cm水槽1,980円か!なんかセットになっていろいろ付いているけれど、
なにこれ?まぁ、いいや。コレ下さい。あ、金魚も下さい。」

「水は10L入るのか。じゃ、このハイポで塩素抜いた水道水いれて・・・」

「よっしゃ水は入った。どれ、金魚いれて・・。お〜元気だねー。」

「ホレ餌もやるぞ!食え食え。 お、くぅくぅ・・・ほれ、お、食う。ホレ・・・」

「水温は22度か。直射日光当たらず・・・・空気ぶくぶくなんてしないよ。電気もったいないし。」


10日後。

水槽内では、アンモニア体窒素濃度が、最初は0mg/Lだったのが5mg/Lまで上がったことでしょう。

金魚ちゃんの排泄物や体皮表面から、そして腐った餌かすから、

アンモニアがイオンとして、水中にばんばん溶け出したのです。

もちろん、水槽底には金魚のフンがどっさりです。水もおぼろげに白濁していますね。

「ちょっとこれ、やばいんじゃないの?水換えようかしら?」

それは正しい。

しかし、思わず、別のことを、やってしまいました。

「そうだ、空気ぶくぶくだ。アレやれば、キレイになるんじゃない?」

1,000円ぐらいの極小のエアポンプと、100円ぐらいのエアストーンとエアチューブで、
空気ぶくぶく。エアレーション開始です。

「なんだ、セットに付いてたじゃん。早く言えよ・・・」


「あ死んだ。」

「おかしーなぁ・・・きれーになると思ったのに。

「餌をやるのも、やめたのにぃ。ナンデ?」

「ありゃりゃ?アンモニアを測ったら、10mg/Lになってたよ。」

「なんで?なんでだー。」


流れの無い水槽では、餌かすや糞からのアンモニアの溶出速度が遅いのですが、

糞や餌カスが底に溜まっているそんな時、

エアレーションによって急激に攪拌したことによって、

一気に出てしまうことがあります。

(詳しくは阿部真で。)

それまで5mg/Lのアンモニア濃度で既にすっかり気分の悪かった金魚ちゃん。

追い討ちをかけるように、より濃い濃度のアンモニアが、

エアレーションでぐるぐるかき回され流れにのって、体にビシバシ作用しました。


「えやー、失敗か。 んじゃ、タイムマシンで過去にさかのぼり、もう一回だ。」

「そーだよ。ろ過装置が、無かったんだなー」

「水槽は小さいから安いのでいいや。このエアストーンの変わりに、
水底設置タイプのろ過装置を置こう。」

あ、それ、投げ込み式フィルターっていうんです。
セットに付いてましたよね。

「ふーん・・・・エアーが出て・・・そのエアーの力で、水も出るのかな?」

「この容器の中には、・・・底には砂利が入っていて・・・・
その上には、なんかスポンジみたいのが、ふにょふにょ入ってるね。」

「あ、これ投げ込み式濾過フィルターっていうのか・・
なんで、底に、砂利が入っているのか、なぁ・・・・
スポンジケチったのかなぁ?」

(確実に理由があります。)

「ほほぅ。底や側面には隙間があって、ここから水が入って、上から空気と一緒に
水が出て行くのか。あ、それで、フィルターの隙間を通っていくわけね。」

「こりゃ効きそーだねー。」

「おー、そばのウンチも吸ったねー。いーねー。水の濁りもちっと取れたなー。」
「んで、水がぐるぐる回るってるわけね。なるほどねー。」

「そーか、循環型社会ってのは、つまり、水循環の、ことなんだねーわかったよ〜」

(ちがいます、ちがいますよ・・・・)

「あ」

「死んだ。」

「何でだー。ナンデ?ナンデ!。ぶくぶくも、ろ過装置も入れたじゃんか!!」

アンモニアは全く落ちないどころか、やはり濃度が増してしまったようです。


つまり
いなかったのです。

いや、いたけれども
まだ十分に育っていなかったのです。

モウチョイだったのかもしれません。

できれば、金魚を入れる前から、この、ろ過装置は動かして、おくべきでした。

良策の一方法は、金魚を入れる1ヶ月前から、水槽を準備して、

小さくても良いから、ろ過装置を運用し、そしてさらに!

さらに!
例えば、夕ご飯の焼き魚の食い残しや、葉っぱやらを、ちょこっと入れて、

景気づけに、庭の土を一握り入れる。

田んぼのドロをちょと入れる。

「エーやだー。ばい菌が入っちゃうじゃなぃ!」

それらが、腐ってなくなるまで、ろ過装置動かしたまま放置しましょう。

「ナニ!最初から汚せってことかぃ!」

おー正解。すばらしい。

その後、

金魚入れる1日前に、水を全部換えても、いい。
かすが残っていたら全部とってもいい。
水槽を洗剤で洗うのは無しだけど。

でも、
そのろ過装置だけは絶対に、洗わない。出来れば中の水も取らない。

そうですね。
そのろ過装置には、バクテリア、微生物、硝化菌、
ニトロバクターやらソモナスやらが、育ってくれたでしょう。

「えー、1ヶ月も、待てないよー。」
あ、店に行ったら売ってたよ。ちょっと高いけど、なんか、水をキレイにするバクテリアって書いてあった!
これを入れればいいんだねー。

「まぁそうです・・・・でも、直ぐに効くかどうかは運次第
なんで?



「生物化学ろ過」

餌や糞かすに残留する有機物、窒素化合物、有害なアンモニアを、
微生物の摂食作用で、とりあえず無害な形にいたします。

もう、有機物は基本的に二酸化炭素と水とバクテリアそのものに、したい。
アンモニアは、硝酸塩っていう形までもっていきたい。 そうすれば、ある程度は全然平気。

水中で棲息する生物の環境は、
その中にいる全ての生物の食物連鎖で成り立っています。

環境問題が、循環型社会の形成と言われるように、
小さな水槽の世界でも、その中に循環系が存在します。

大量の微生物群を投与したからといって、それらが食べるものが希薄では、

微生物群は働くことは出来ないばかりか、

お互いを食い争い、あるいは堆積し酸素が局所的に欠乏して死にます。

場合によっては、くさく、なります。


・その、微生物という代物は、金魚などの病気の原因になるんじゃないかね、キミ!

・善玉菌と悪玉菌がいるんでしょう?正義の味方菌だけ、集められないのですか? (ハラの中ですか)

・微生物など全くいない、きれいな水で飼育しないと病気になるのではないのでしょうか?

・まず殺菌してから、バクテリアを投与するべきではないのですか?

・バクテリアはいいんだけど汚泥が邪魔、あのふわふわのカスは取ってほしい。


疑問要望は限りないものです。

第二話に続く



そこで一言

書いてみたけど結構長い。おっと時間だ今日はこれまで



今日の課題

「文中に記載してある情景、水槽やろ過装置などを、手書きで絵にして書いて見ましょう」

Editor (oo)Tsuyoshi UMETSU Ph.D.
Associate Professor 
Maebashi Institute of Technology