平家蛍!幼虫の放流時期っていつまで? (2004.05.11)

平家蛍の幼虫、最大のものは、伸びて2cm。これぐらになれば、立派な5齢幼虫です。
容器で飼育していると上陸したくてウズウズ。
この幼虫であれば、上陸可能な陸地があれば、直ぐにでも上陸します。

今日は、上陸してから蛹になるまでの時間、そして、蛹になってから成虫になるまでの時間を解説します。

幼虫は成虫になって、飛び交って、交尾して卵を産んでほしい。
そして、産み付けられた卵は、孵化して、1齢幼虫となり、
貝を食べて、大きくなって、4齢幼虫ぐらいで冬を向かえ年を越して・・・

そうすれば来年につながるわけですね。

まず、成虫が「飛び交い交尾する」ために必要なことは、
「暗くて、夜の気温が20度以上あって、風がなくて、大雨連日じゃない。」などが条件となります。
季節としては、夜間の気温が20度を越えるとなると、前橋では8月までとなるようです。

(前橋工科大学の屋上のリアルタイム気象観測記録を眺めて見ました。)

もちろん、9月になっても成虫を出すことはできるのですが、このあとの、
産卵、そして「孵化」に必要な日数に効いてきます。

25度の室温では、20日間で孵化が始まるのですが、
20度ぐらいの気温では、30日以上必要とします。
その後、1齢幼虫となって水中に戻った、小さなホタル幼虫は、
徐々に水温が下がっていく中で、一生懸命、貝を食べなければなりません。
でも、その時期が9月の終わりごろだったりすると、タニシは、稚貝をあまり生まなくなっていますね。

餌の環境は悪くなっていくことになります。

そのようなわけで、「いつまでに、幼虫を放流すればよいか」
としては、安全率が変わっていくことになります。

6月15日頃に、5齢幼虫を放流したとすれば、数日のうちに上陸します。
既に気温は上がっていますが、なんといっても日本は梅雨があるので、夜間は涼しい。
3週間から4週間で成虫になるのでは、と思われます。そうすると、
7月10日頃に成虫が発生し、7月半ばに産卵、8月半ばに孵化。
8月半ばに1齢幼虫の誕生
おお、この計算だと十分に間に合います。
自然界の平家蛍よりもちょっと遅いくらいですね。

平家蛍は源氏蛍のように一斉上陸、一斉羽化はしません。
だらだら、と出てきますので、そのあと1ヶ月は成虫期間が続くでしょう。
少量の幼虫で勝負すると、毎日見れるのだが毎日2,3匹、となってしまいます。

よく、「時間をかけて、何年かで増やしていきたい」、と相談を受けます。
しかし、人工池や近所の自然池川を利用して、
オープン野外でのホタル飼育繁殖を行おうとすると、
100匹程度の少量幼虫からのスタートでは、
かなり、つらい
成虫が同時期に揃わない
なってしまうのです。

さて、本日のテーマ、幼虫の放流時期の限界としては、
繁殖目的であれば、7月初旬の5齢幼虫投与が限界というところではないでしょうか。

次の年からは、その池、その川、そのビオトープの立地条件にあった時期に移っていきます。
2年ぐらいで落ち着くようです。



今日の一言
まだまだ、間に合います。
あなたの街にも平家蛍

「そうか、宣伝したかったのか・・・・・」

せっかくですから、脱皮直後の白幼虫の写真でも

これは、4齢幼虫になったばかり、ではないかと思います。

Editor (oo)Tsuyoshi UMETSU P.hD.
Associate Professor 
Maebashi Institute of Technology