平家蛍、成虫になるまで食べる貝の量は? (2004.05.09)

「所長、それで、一匹の1齢幼虫が、5齢幼虫になって、上陸するまで、そもそも、どれぐらい餌を食うもんかね?」
「ヒメタニシのフツーの大きさにして、丸一匹です。」
「ふーん・・・・」
と、言うわけで、本日は、平家蛍の餌の話です。

そうすると、1,000匹の1齢幼虫が誕生した場合、それらを全部上陸まで持っていくには、
1,000個のヒメタニシが必要となります。

1,000個のヒメタニシって、どんな量でしょう。

数えて見ました。
今の季節のヒメタニシは、みんなおとなの大きさです。2cmから3cmぐらいあります。
中ぐらいのヒメタニシで数えながら測定したところ、
1kgのヒメタニシは、なんと、260個でした。

すなわち、1,000匹の幼虫を育てるためには、4kg程度のヒメタニシ、1,000個が必要となるわけです。

しかし、この計算は単なる目安で、実際には、1齢幼虫がおとなのヒメタニシなど襲うことは出来ません。
1齢幼虫は、せいぜい生まれたてのヒメタニシの赤ちゃんぐらいしか、襲えないのです。

淡水の貝は、これからたくさんの稚貝を生みます。
タニシとカワニナは卵胎生で、小さな稚貝を生みます。
サカマキガイ、モノアラガイは、水温が20度以上になると、俄然生みまくり、
あのゼリー状の卵から、それはそれは小さな貝が発生していきます。

人工飼育として、平家蛍を飼育し、それを増やそうとする場合には、

成虫が出たら卵を産む、そして、その後数週間後には、
伸びて2mm、丸まって0.5mmの1齢幼虫が誕生する。

その季節がもう直ぐやってくることを、しっかり認識する必要があります。

漠然と、ふんだんに、貝を準備するのも良いのですが、
これらの、1齢幼虫に、適度な適切な貝を餌として与えることが
欠損を少なくし、丈夫な5齢に持っていくことが出来るのです。

「そんなの、池や川の中じゃ見えないよー」
まったく、そのとおりなんですが、それでも、膨大な数の1齢幼虫が餌にありつけずに
成長不良で、死んで溶けていくイメージを想像してみることは重要です。

年に一度の成虫を出すことが目的である場合、
一年中、餌が必要なわけではありません。

ですから、夏のちょっとした努力で、平家蛍はぐーんと、
増やすことが出来るでしょう。



今日の一言

そう、だから、一回容器で飼って見るとわかります。



でも、カワニナを20個から50個食う!といわれている源氏蛍に比べれば、
はるかに、平家蛍は楽ですよね。
源氏はしかも、「食い散らかし」の「食べ残し有り有り」ですから・・・
Editor (oo)Tsuyoshi UMETSU Ph.D.
Associate Professor 
Maebashi Institute of Technology